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ACTIVITY

活動

養殖体験プログラム「いのちの授業」とは

いのちの授業はSDGsに貢献します
2019年度 実施校
千葉県流山市立小山小学校
東京都墨田区立第三寺島小学校
東京農業大学第三高等学校附属中学校

2020年度 実施校
千葉県流山市立小山小学校
千葉県野田市関宿小学校
東京都墨田区立第三寺島小学校
東京農業大学第三高等学校附属中学校
東京都渋谷区加計塚小学校
東京都台東区立忍岡小学校

はじまり

子供達に養殖に興味を持ってもらうにはどの様にしたらいいか…。それは、実際に体験をしてもらうことが一番です。
私たちは、2005年、学校の先生方にご協力を頂きながら活動を始めました。
自分たちで考案し工夫した「JCO式簡易養殖水槽」で子供達と一緒に魚を育て、関連する様々なことを共に学び、そして大きく育った魚をみんなで食べることで、「いのちを食べることへの感謝の気持ち」を育むこれを学校での一年の活動とするプロジェクトを立ち上げました。
少しずつ興味を抱いて下さる学校も増え、活動は広がり始めています。

この活動を一校でも多くの学校、子供達に体験して頂くため、近畿大学の指導と協力のもと人工養殖種苗(稚魚)を購入し、各学校の部活動で「養殖体験プログラム」をスタートさせました。
数年に渡り指導した結果、最初の活動校である中学校・高等学校の生物部が、数種類の魚の養殖に成功し、全国規模のコンテストで3位に入賞する実績を挙げました。
その後も私たちの指導のもと、小・中・高の連携を促すため中高生が水槽の管理するノウハウを小学生に教える授業に行うようになりました。
この活動の輪は他の中学校・高等学校に広がりを見せ、各学校の生徒達はその後のNPO活動に大きな協力をしてくれるまでに成長し「いのちの授業」が完成しました。
育てる稚魚は小学生が育てやすくするために、中学校・高等学校の生物部が中間育成(育てやすい大きさに成長させる)をした稚魚を寄贈しています。

いのちの授業とは

3つの目的

  1. 私たちのいのちは、他の多くのいのちによって支えられることを知ることによって、感謝の気持ちをもち、生かされている自分のいのちの役割を考える。
  2. 環境と自分と食べ物は、すべて深く関わり合いつながっていることを知り、その中のひとりである自分の行動を振り返りより良くしようという気持ちをもつ。
  3. 自分と異なる意見を受け入れつつ自分の考えを主張し、互いを尊重しながら学び合い、よりよい考えを紡ぎ出していこうとする態度を養う。

5つの約束

  1. みんなで
  2. 協力する
  3. 考えて
  4. 行動する
  5. 命を大切にする

たくさんの願い

小学校5年生で学ぶ「世界」への切り口として、自分たちの日常生活にもっとも身近な、いのちを支える源でもある「食」をテーマにしています。
そのテーマに「魚の養殖」という活動を取り入れることによって「いのちの授業」を進められると考えました。
子供達にとって、毎日、欠かすことの出来ない食事は空腹を満たし、心を満足させ、さらに自分のいのちを支える栄養素となるものであります。
しかしながら、子供達にとっては美味しいものが食べられるということが当たり前の事となっており、食事の素はいのちをもった生き物であったこと、その食事ができるまでにどんな過程を経てきているのか、どれだけの人が関わっているのかを意識してはいません。
毎日、たくさんの生き物のいのちが自分のいのちを支える糧になり、そのために多くの人々が関わっています。それは、全て私たちが生きていくためであることに気付かせたい、そして、他のいのちを食べて自分が生かされていることに感謝する心と、食材を粗末にしない心を育て「いただきます」「ごちそうさま」を心から言える子供達(大人)になってもらいたいと願います。
さらに、近年「食」にまつわる社会問題が多くあります。口蹄疫問題、輸入食品の安全問題、食品偽造、偏食、孤食、お菓子の食べ過ぎ、過度なダイエット、生活習慣病等々です。豊かさの中での「食」の問題は、子供達の成長に大きな影響を与えていると考え、いのちの大切さを学ぶ中で子供達が社会問題や食生活にまつわる問題を自分たちの問題としてとらえ、いのちを大切に生きていく上で将来どうしていくべきかを考え、進んで実行、進んで行動できるようになって欲しいと願っています。

生き物からいのちを代えさせてもらい、自分は生かされていること、さらに頂いたいのちを大切にしつつ、自分のいのちの役割を考えられるような子供達(大人)になってくれたらと思い、養殖を通した「いのちの授業」を実施しています。